整形外科一般

整形外科を受診される方へ

当科では、主に一般的な外傷(打撲、捻挫、骨折など)を中心に幅広く対応し、リハビリテーションスタッフと連携しながら、怪我や病気をする前の状態まで運動機能を回復させることを目指します。
治療においては、薬物療法、ブロック注射、リハビリテーション等を併用し、病期に合った適切な治療を心がけております。

運動器に痛みがある場合や怪我をした際は、早期の診断・治療が早期回復に繋がりますので、ご自身で判断されることなく、まずはご来院されることをお勧め致します。

腰痛

日本には腰痛でお悩みの方が2000万人以上いると推定されています。
また、腰痛の障害罹患率は85%と報告され、多くの方が様々な形での腰痛に対するマネージメントを受けています。

第一に、腰痛の原因としてがんや感染症、内臓疾患や血行障害などの重大な疾患が潜んでいないかどうかを判断します。その後、臨床所見及びX線撮影などの画像検査を照らし合わせ、脊椎に対し器質的疾患の有無を評価します。椎間板性腰痛、腰背筋筋膜炎、椎間関節由来腰痛、仙腸関節性腰痛など、腰痛の原因を診断し、それに基づき治療を進めます。

肩こり、首周りの痛み

肩こりと一言で言っても、訴えは人さまざまであり、首周りから肩甲骨周囲のツッパリ感、重だるさなど多くの方が多彩な症状をお持ちです。デスク仕事や、日々同じ姿勢を長時間保つ必要がある方などに特に多いようです。
原因としては、頸椎の加齢性変化、姿勢の問題、肩から首周りの筋緊張やそれに伴う肩甲骨の位置の問題など、様々な問題が考えられます。当院では物理療法、運動療法、姿勢矯正等を中心に治療致しますが、痛みが著しい場合には内服薬やブロック療法を併用することがあります。

肩関節痛

背中に手が回らない、腕を上げると肩が痛む、夜間寝ている間に痛みが増して眠れない、等の症状は肩関節から来る痛みかもしれません。
肩を動かさないでいると関節が固くなり、治療が長期化する可能性があるものの、無理して肩を動かすとかえって痛みが悪化することも多く、治療をどう進めるべきかは個々の状態を見て判断する必要があります。早くよくなるためには、早めにご受診頂き、適切な治療をお受けいただくことが最も大事かと存じます。

肩から腕・手のしびれ、痛み

朝起床時から突然首から肩に痛みが走ったり、横を向こうとすると肩や腕に痛みやしびれが走るなど、腕へ放散するしびれを伴う肩、首の痛みは神経痛の可能性があります。神経が頸椎内部で圧迫されていたり(椎間板ヘルニアや脊柱管狭窄症)、首から腋の下までで筋肉によって締め付けられていたり(胸郭出口症候群)、肩関節の激しいこわばり(凍結肩)があったりと、診断に難渋することがあります。
神経痛は神経障害性疼痛と呼ばれ、いわゆる通常の鎮痛剤では効果が乏しいことがあります。そのような場合には神経障害性疼痛に特に効果が強い薬がありますので、副作用の有無を見ながら処方させていただきます。

膝の痛み

全国には変形性膝関節症でお悩みの方が約2500万人いると推定されています。階段昇り降りの時や、寝ている間の激しい膝の痛みや曲がらない、伸びない、正座できないなどでお悩みの場合には、変形性膝関節症が原因かと思われます。
症状が軽い時には薬、シップ、温めるなどの温熱療法や物理療法で治療可能です。病状が進行すると、膝が伸び切らなくなり、O脚にもなって、痛みも強まります。O脚には足底板やサポーターを用いた装具療法をお勧めします。

足の痛み

中高年女性の3人に1人が外反母趾だと言われています。
日常診療でも足先の痛みでお悩みの方は多くおられ、やはり外反母趾が原因と考えられます。一方、足の裏の痛みもよくみられる症状ですが、足底腱膜炎と考えられ、歩行時に踵前方が痛くなることが多いようです。ランニング、急な運動、肥満、アキレス腱や下腿筋の硬直が原因と考えられます。

肘の痛み

肘の痛みで最も頻度が高いのは、テニス肘や野球肘です。スポーツによるものや、家事、日常生活での度重なる肘への負担によるものです。
テニス肘は前腕伸筋とくに短橈側手根伸筋の上腕骨起始部における微小腱断裂、変性とされ、腱付着部炎と呼ばれています。
装具療法、ストレッチ指導、生活指導、物理療法等の保存治療が有効ですが、治療抵抗性の難治例には超音波検査を行い、病変部位に対しステロイド注射を2,3回行いますが、PRP療法等の新しい治療法も有効といわれています。

股関節の痛み

坐り姿勢でいると股関節の周りが痛くなる、深く股関節を曲げられない、足を組んで座れない等の症状は股関節が原因かもしれません。
股関節を形成する股関節と骨盤との形が一致しないために、動作によって骨がぶつかりあって生じるFAI(大腿臼蓋インピンジメント)や股関節唇損傷を発生している可能性があります。

  • Top