御殿山整形外科リハビリクリニックのコンセプト

私たちが最も大事にしなければいけない3つのキーワード

 Pathology  Quality of Life  Rehabilitation

 PはPathology(病態)

病態とは、“どんな異変が体に起きているか?”という病気や障害のメカニズムを意味する言葉です。問診や診察、血液データ、各種画像検査が病態把握に有用です。
論理的かつ合理的に治療を進めるには、データが間違いなく病態を反映しているか、そこから得た診断が症状と矛盾がないかを常に考えることが大事です。

 QはQuality of Life (QOL:生活の質)

整形外科診療の目的は、患者さん一人一人のQOL向上、つまり“いかに健康で豊かな生活を送るか”にあります。健康の定義は個人それぞれで異なり、現実的に達成可能なゴールを設定するのが困難なことも多いですが、Qはいわば患者さんの夢、言い換えれば目標です。P、Q、Rのアルファベットでも真ん中に位置する通り、Qは私たちが最も中心に考えるべき治療のゴールです。

 RはRehabilitation (リハビリテーション)

教科書的には“社会への再適応”を意味しますが、一般的には医師の診断をもとに、セラピストが機能障害の回復およびQOLの改善を目的に、理学療法や作業療法、運動療法などを行うことを示します。リハビリテーションには病変部位を直接的に治療する方法がある一方で、病変部位ではない健康な部分をより調子良くすることで、全体的なコンディションを上げていくという場合もあり、どちらも効果的です。病態や障害に対して多方面的なアプローチが可能なことが、リハビリテーションの大きな魅力と考えられます。


アルファベットでも隣り合わせのP,Q,Rは
医療現場でも密接に連携することが一番大事!


それぞれが十分に機能することが必要なのは当たり前ですが、最も大事なのは、これらがばらばらに行われるのでなく、バランスよく連携していることです。


それこそが、目標が明確な質の高い医療に一番必要なことであり、クリニックの理想とする整形外科およびリハビリ診療だろうと考えております。

当院の特徴

整形外科・運動器リハビリテーション

診療室

当院では経験を積んだ整形外科医が、赤ちゃんからお年寄りまで、幅広い年齢層の方々を対象に診療にあたっております。大病院で行われる治療を、お待たせすることなく安心してお受けいただけます。当院の整形外科医は整形外科専門医であり、整形外科診療ならびに運動器リハビリテーションのエキスパートです。

理学療法

診療室

整形外科は領域がとても広いという特徴があり、整形外科の対象疾患も数多く存在します。

ただし、“すぐに手術が必要”という整形外科疾患は少数で、大半は保存的療法の適応となります。

保存的療法とは現状を維持しつつ、日常生活やスポーツでの体の動きを改善し、メンタルをアシストすることで、早期の自然治癒を促す治療法です。そして理学療法は、整形外科領域における保存的療法の中心的役割を担っています。

理学療法士(physical therapist: PT) は国家資格職であり、患者さんに対して理学療法を行うリハビリテーション(リハ)の専門家です。


より質の高い理学療法を行うためには、疾患に対する不安をやわらげ、リハを継続するために必要な情報を十分伝えるコミュニケーションスキルも不可欠です。リハを通じて当院PT達は、ケガや病気、障害などによる機能障害を克服するだけでなく、患者さんが日々を自分らしく生きられるよう精一杯サポートいたします。

柔道整復師による施術

柔道整復師(judo therapist: JT)も国家資格職であり、骨折や脱臼、スポーツ外傷などの急性疾患に対する施術治療の専門家です。


JTは接骨院やスポーツ現場、介護施設、クリニックなど様々な施設で働いています。足首や膝の捻挫に対するテーピングや、骨折のギプス固定などが得意です。


他には、肉離れや筋肉疲労に対するマッサージなどの徒手療法、スポーツ外傷予防のためのストレッチ指導、低周波治療器による物理療法にも精通しています。

物理療法

物理療法とは、体に物理的刺激(温める、冷やす、揉むなど)を加える手法です。

当院の物理療法は電気刺激療法(Electrical Stimulation: ES)です。ESは古くから世界各国で頻繁に使用されてきた治療法の一つであり、紀元前より活用されていたとの報告もあります。


当院ESで主に使用する低周波治療器は、神経への電気刺激により痛みの伝達を妨げるものですが、電気の種類と周波数を調整することで、様々な治療効果を生むことができます。


例えば神経筋電気刺激(Electrical Muscle Stimulation: EMS)は、骨格筋や運動神経を刺激して筋肉を収縮させるため、関節痛軽減、ストレッチ効果や筋トレ効果などが得られます。


微弱電流刺激(Microcurrent therapy: MCR)は、骨折や肉離れなどの組織損傷の治癒を促進する働きがあります。症状、受傷時期、部位に応じて、最適な種類と周波数を選択することができれば、ESの効果は必ず表れます。


当院では、低周波治療器の専門家によるESを行っております。家庭用のESを購入したものの、効果が十分得られないとお悩みの方、当院の器械を使用しながら使用方法をご案内差し上げます。遠慮なくご相談ください。

循環器専門外来、心臓リハビリ

心拍数の正常値(1分間の心拍数)は成人の場合は60~100であり、健診結果でも65±10の範囲内に収まり、85/分以上の方は珍しいです。


国内外で行われた多くの疫学調査では、たとえ正常範囲であっても脈の多い人ほど脳卒中や心筋梗塞などの発生率や死亡率が高いことがわかっています。

そのため、心血管疾患や冠動脈疾患の発生を避けるためには、心拍数を低く保つことが何より大事となります。


健診結果によると、高血圧患者のうちの約3割が心拍数80/分以上であると言われており、血圧コントロールが心拍数の低下にも有用と考えられます。それ以外にも高心拍は高血糖、肥満、多血、高コレステロール、低HDL血症(善玉コレステロール)などと密接な関係を持つことが知られています。

いずれにせよ心拍数と血圧は目標にしやすい数字であり、これらを適切にコントロールすることが健康管理にとても重要であることがわかります。


当院では高血圧や頻脈、不整脈の治療を専門医が循環器外来で承ります。また、少しでも心臓の駆出力を高めるためのレジスタンス運動をリハビリにてご指導いたします。

リハビリ室 多目的スペース

約90㎡ある当院リハ室の最も大きな特徴は、約20㎡の多目的スペースがあることです。セラピスト達は主に歩容の評価や矯正に利用します。

歩容とは歩き姿のことであり、具体的には歩く時の姿勢、骨盤や肩の動き、全体的な体のバランスを意味します。


歩くという動作は、運動機能の発達に伴ってヒトが乳幼児期に自然と習得する動作であり、生命ある限りヒトは必ず歩きます。

しかし疲労の蓄積や不良姿勢などにより、筋伸張性や関節可動域の低下を来し、体の動きが左右で異なっていたり、体が前後に傾いていたり、姿勢が悪くなっていたりします。そんなコンディションの不調が歩容に与える影響が積み重なって、痛みや疲れといった様々な症状を起こしている場合があります。


当院ではセラピストが、ご本人のお悩み、そして関連する体の不調がどのようなものか、歩容を含めた体の動きをじっくりと観察し、治療に役立てます。

生活習慣や職種、運動量、靴や体形などによって体の使い方は人さまざまであり、理想的な歩容には個人差が大きく認められます。セラピストは個々に応じて歩容を調整し、それに基づいてもっとも効率的な体の使い方をご指導差し上げます。

日帰り手術

当院では日帰り手術を行っております。関節鏡や脊椎内視鏡を使用し、最小限の侵襲で手術を行います。局所麻酔下に小切開で行うため術後の痛みが少なく患者さんの負担が少ないことなどが特徴です。


現在、当院で主に行われる日帰り手術は①脊椎内視鏡手術(腰)②肩関節鏡手術 ③整形外科IVR療法の3つです。

2017年から椎間板ヘルニアや脊柱管狭窄症に対して脊椎内視鏡手術を開始し、これまでに200例以上施行しております。


2020年からは肩関節鏡手術も行っております。ビジネスマンに多い四十肩や腱板断裂に対する関節鏡手術を承ります。


IVR(interventional radiology)ではX線透視下で体内に挿入したカテーテル(血管内を通す極細のチューブ)を用いて行う治療法です。動脈硬化症や動脈狭窄症、動静脈婁、静脈瘤などの血流障害に対して施行します。

当院の手術スタッフには、日帰り手術の豊富な経験があります。さらに、日帰り手術に必要な全作業を迅速かつ確実にこなすスキルと判断力を兼ね備えております。皆様に“受けてよかった”と喜んでもらえるよう、スタッフ一同で安全で負担の少ない治療を目指します。

  • Top