膝外来のお知らせ

当院では膝外来を行っております。

膝外来

・膝のトラブルに専門的な診療をご希望の場合や、医師から膝専門医による診療をお勧めする場合には、膝外来の受診をお勧めしております。

膝外来について
日時 隔週金曜日15:00~18:20
担当医師 北里大学 北里研究所病院 元臨床教授
月村 泰規 医師
予約要 ご希望の方は予約をお取りします。
受付までお声をかけていただきますよう、お願いいたします。

膝外来の診察内容

1.膝専門医の診察
膝外来の診察内容

診察所見、X線撮影、MRIなどの画像所見から、症状の原因、治療方法について詳しくご説明いたします。

2. 保存的療法

①運動療法、理学療法を中心とした保存的療法 ②術後の経過観察 ③骨粗鬆症治療やリウマチ治療 ④ヒアルロン酸の膝関節内注射 ⑤薬処方 などを通常の外来と同様に行います【受診される方の半数はこのような保存的療法です】。

3. PRP療法
PRP療法

慢性、難治性の膝関節炎に対してPRP療法を承ります。

PFC-FD療法についてはこちら

当院で利用する『PFC-FD™』は、セルソース(株)の提供する商標です。
『PFC-FD™』は、従来のPRPをフリーズドライ化して濃縮、活性化されたものです。(自費診療になります)
4.手術治療

専門医による質の高い手術治療をご案内することができます。
手術ならびに入院は、連携医療機関である北里大学北里研究所病院で行います。
関節外科の専門医が手術を担当します。

膝外来で対応可能な疾患

原則として、膝関節に関する治療はすべて承ります。
代表的な疾患は以下の通りです。

1.スポーツ障害

【代表疾患:靭帯損傷、半月板損傷など】

スポーツ障害
  • ジャンプ後の着地で膝を捻ったり(前十字靭帯損傷)、コンタクトスポーツや格闘技で痛めたり(側副靭帯損傷)、ウェイトリフティングなどによる膝への過度な負担(半月板損傷、軟骨損傷)などです。
  • 基本的には、運動過多が背景にあるため、運動量のコントロールが重要です。
  • 膝の腫れや痛みが緩和するまでは、サポーター装着、理学療法、運動療法、ヒアルロン酸注射などの保存的療法が適応されます。
  • 早期のスポーツ復帰や社会復帰を目的として、手術治療をご案内することがあります。
2.加齢変化に伴う膝関節痛

【代表疾患:変形性膝関節症】

  • 関節軟骨が摩耗して、徐々に膝関節の変形を招き、膝に痛みや腫れを生じる病気です。
  • 誰もが年数を経るごとに生じる経年劣化であり、症状の程度や進行のスピードには個人差があるものの、一つの老化現象として考えられます。
  • トリガーポイント注射
  • 変形の進行スピードを出来る限り遅くして症状を緩和するためには、
    ①体重コントロール ②骨粗鬆症の予防と治療 ③膝周囲筋(特に大腿四頭筋)強化
    ④激しいスポーツを避ける ⑤階段の昇降をゆっくり
    ⑥サポーターの上手な活用
    ⑦定期的なヒアルロン酸の関節内注射
    などが挙げられます。
  • 代表疾患:鵞足炎、腸脛靭帯炎、膝蓋骨腱炎など
  • これらに全く効果がなく、痛みや変形があまりに強くて日常生活が困難な場合には、手術をお勧めします。
  • 膝関節手術の経験豊富な専門医が、連携医療機関にて関節鏡手術、骨切り手術、人工関節置換術などの手術を行います。
  • 最近の人工関節は耐用年数も長くなり、動作時の痛みが確実に減るので、症状の強い方にお勧めです。
3.生活習慣によるもの(運動過多、運動不足、長時間のデスクワークなど)

【代表疾患:鵞足炎、腸脛靭帯炎、膝蓋骨腱炎など】

生活習慣によるもの
  • 鵞足炎では、膝内側やや後下方に痛みを生じます。そこはハムストリングと呼ばれる筋肉が付着する部分です。その付着部の形状がガチョウの足の形に似ているので、鵞足と呼ばれています。オフィスワークなどの長時間の座位姿勢でハムストリングが短縮していると、筋付着部に持続的に牽引力が加わるため、鵞足炎が起こりやすくなる傾向にあります。
  • 腸脛靭帯炎では、膝外側が痛みます(右図の点線青丸)。
    ランナー膝とも呼ばれます。ランニングなどの運動過多でよく炎症を起こしますが、大転子(腸脛靭帯の下にある骨:右図赤丸)が、やや突き出た形状をしていたり、歩き方に問題があったり(内股歩き)、長時間の立ち仕事や足を組んで座る癖のために股関節が固い方などにも発生します。
大事なポイント

  • 膝蓋骨腱炎は、ジャンパー膝とも言われます。
    膝の前面(右図黄矢印)にある膝蓋腱や大腿四頭筋腱の炎症で痛みが生じます。バレーボールやバスケットボールなどの選手によく見られます。ハイヒールなど踵の高い靴でふくらはぎが突っ張って膝に負担が生じている場合や、長時間のデスク仕事で股関節が伸びきらない方にも多く見られます。

大事なポイント

  • これらは多くの場合、特定のスポーツや日常生活のちょっとした動作で出現するトラブルであり、症状としては比較的軽微なことが多いです。
  • 大事なポイント
  • そのため、患者さんご自身が症状を表現するのが困難で、治療者も状況の把握が困難だったりして、解決に時間がかかる事があります。
  • しかし膝関節治療の専門家に相談すると、あっさり解決することが多々あります。
  • 大半の場合、運動療法や関節内注射などの保存的療法で奏功しますが、難治例にはPRP療法をお勧めすることもあります。どんな症状でも遠慮なくご相談下さい。
4.その他(小児の膝痛など)

【代表疾患:オスグッドシュラッター病、円板状半月板、外骨腫など】

  • オスグッドシュラッター病は、10歳から15歳頃までの発育期の、スポーツに熱心な少年少女に多く見られるのが特徴です。脛骨粗面と呼ばれる、脛のやや上の部分に腫れや痛みが生じます。ほとんどの場合は骨が成熟するのに従って症状が緩和されるので基本的にはストレッチやマッサージなどの保存的療法で対応が可能です。
  • 円板状半月板も学童期の膝痛として時に見られます。
  • 膝を曲げるごとにボキボキ音がして引っかかり、円滑な関節運動が困難な場合には、手術で半月板の形状を整える必要があります。
  • その他、小児に特徴的な骨のおでき(外骨腫)なども、膝外来で承ります。

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